睡眠研究の知見を、子どもたちの未来のために!
「日本の小学6年生の95%ほどが、すいみん不足だと言われているよ」
パラマウントベッドグループの公式キャラクター「ぱらきち」が、子どもたちにこう話しかけます。
これは、小学生に向けて、パラマウントベッドが開発した副教材「未来をつくる すいみんにどきどき」の中のひとコマです。
主な内容は睡眠の大切さ、良い睡眠とは何か、良い睡眠を取るためのポイントを学ぶことですが、小学生が楽しく学べるようなさまざまな工夫が凝らされています。

紙の冊子で、睡眠の大切さを
楽しく学べるようになっている。
豊富なイラストによる解説に加え、
ビンゴやチェックシート、
巻末にはアイデアコンテストの案内も。
左下の水色のたぬきが「ぱらきち」
睡眠を学ぶ副教材「未来をつくる
すいみんにどきどき」は、パラマウントベッドが、20年以上にわたる睡眠研究の知見を有する「パラマウントベッド睡眠研究所」の監修のもと、小学校の副教材「未来クリエーター」シリーズを展開する株式会社ソーシャルサービスと共同で制作しました。対象は小学校4〜6年生です。
小学校4〜6年生は、塾や習い事などで生活リズムが変化しやすく、睡眠習慣が乱れやすい時期でもあります。厚生労働省が発行した「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、小学生の推奨睡眠時間を“9〜12時間”としています。しかし、早稲田大学などが実施した「子どもの生活リズムと健康・学習習慣に関する調査2021」によると、小学校4〜6年生の平均睡眠時間(平日)は“8時間23分”にとどまっており、十分な睡眠が確保されていない実態が明らかになっています。
また、学習指導要綱では体育科保健に関する内容の中で、睡眠の必要性に触れているものの、具体的な情報や指導については、まだ十分とは言えず、教育現場では指導方法に悩む声も聞かれています。
こうした背景をふまえ、小学生向けの睡眠学習副教材を制作し、無料で提供することになりました。
パラマウントベッドは、2022年に「中学生向け睡眠教育プログラム」を開発し、これまでに全国の中学校で延べ7万人以上の生徒に活用されています。こうした取り組みの中で、教育現場からは「ぜひ小学生向けの教材も作ってほしい」との声が多数寄せられていました。

副教材「未来をつくる すいみんにどきどき」を手に、
睡眠の大切さについて4年生の児童たちに話す
中許(なかもと)先生。
「この中で、枕とかにこだわってる人〜?」
「はい!」「はい!」
紙の冊子で副教材を提供する
副教材「未来をつくる すいみんにどきどき」の特徴は、以下のように、子どもたちが楽しく学べる工夫がさまざまに施されていることです。
・全16ページの紙(電子媒体ではなく)の冊子
・豊富なイラストや見やすいレイアウトで、睡眠の重要性や役割を楽しく分かりやすく解説
・学習指導要領を順守しつつ、パラマウントベッドの睡眠研究の知見を反映させた内容
・「すいみんビンゴ」、子どもが自分で書き込めるワークシート、親子で一緒に取り組める「すいみんチェックリスト」など、興味発見型のコンテンツを収録
・睡眠の専門家による保護者向けのコラム
この記事のトップの画像は、子どもたちが教室で「すいみんビンゴ」に挑戦している場面です。
教材内のデータにはその出典が明記されていて、睡眠研究所の監修によりエビデンスに基づいていることが示されていて、また先生や保護者の方が“深く知りたい”場合に、自分で深掘りすることも可能になっています。

子どもたちが思い描く「未来のベッド」を自由に表現できる「未来のベッド アイデアコンテスト」を開催
(2026年1月15日応募締め切り)。
裏表紙が応募封筒になっていて、
切り取って郵送できるしくみ。
2026年3月にはコンテストの
結果発表と表彰式が予定されている
保健安全委員会の児童たちが、
睡眠について学んだことを全校児童に配信!
実際にこの教材で睡眠の大切さを学び、学んだ児童たちが全校集会の配信で、その内容を発表した学校があります。
神奈川県の湘南学園小学校では「ニュースタイム」という、児童自身が委員会や活動の報告を全校に向けて配信するプログラムがあり、全校児童はそれを教室のプロジェクターで見ます。
今回、保健安全委員会の委員たちが「未来をつくる すいみんにどきどき」で学んだ内容を「ニュースタイム」で配信するというので見学させてもらいました。
「未来をつくる すいみんにどきどき」
1時間目の始業前、8:30ちょうど。ディレクター山田先生のキュー出しで「ニュースタイム」が始まりました。
司会の児童が「保健安全委員から報告があります、保健安全委員のみなさんよろしくお願いします」と言って、バトンを渡します。それを受けて、保健安全委員の児童たちが順番に、睡眠について教材で学んだ内容を発表していきました。
「決まった時間に起きて、決まった時間に寝る。毎日同じ時間に起きることで、睡眠のリズムが整って、いつも同じ時間に眠くなりやすくなります。休みの日も、できるだけ平日と同じ時間に寝て起きることが大切です」
「朝日を浴びることについて話します。朝起きたらカーテンを開けて太陽の光をしっかり浴びます。すると体内時計がリセットされ、からだが昼モードになり、すっきりと目を覚ますことができます」
その後も、朝ごはんのこと、夜ご飯やお風呂のタイミング、良い睡眠の質と量の話など、次々に睡眠について大切なことが発表されました。最後に、4年生から6年生までに「未来をつくる
すいみんにどきどき」の冊子が配られることを報告して、彼らの発表は終わりました。
発表する児童たちはそれぞれ、手元に教材「未来をつくる
すいみんにどきどき」と原稿用のタブレット端末を持っています。タブレットの原稿を見せてもらうと、児童一人ひとり、内容だけでなく文字やイラストの雰囲気も違っていました。実はこの原稿は、児童たち自身が自分で制作したもの。学んだ内容について、配信を見る他の児童たちに分かりやすいように、それぞれが工夫をこらしていました。
「子どもたちが自分で発表する箇所を決めて、自分で原稿を作って、こちらはそれをまとめているだけなんです、基本的には。少し直したりはしますけど、けっこう原稿にばらつきがあるでしょう?こうやって低学年の子でも読めるようにふりがなを打ったり。個性が出ていて面白いんです」
とは、配信を指揮していた山田先生の言葉。

保健安全委員が「未来をつくる すいみんにどきどき」で学んだ内容を発表している。
左はディレクター役の教務主任の山田先生。
児童たちは自分で発表内容を考え、タブレットに原稿を起こし、それを元に発表をしていく

発表した保健安全委員の児童たち

この画面は児童が読んでいるタブレット。
同じ画面が全校に配信される

上の写真の原稿と同じものが映っている
「小学生、いまみんな忙しくて。きちんと睡眠のことも考えて欲しいな」
養護教諭の発案で、教材を配布。
どういう経緯で、湘南学園小学校ではこの副教材「未来をつくる すいみんにどきどき」を配布することになったのでしょうか。
きっかけとなった養護教諭の田中先生に話をお伺いしました。
「保健室に来る子と、朝ごはん食べた? とか、ちゃんと寝たの?
とか、そういうことを話すのですが、最近の小学生、みんな凄い忙しいんですよ(笑)。全国的な傾向として、高学年になるほど就寝時間は遅くなっているのではないでしょうか?中には夜11時とか、12時とか。習い事から帰ってきて、ご飯食べて、お風呂入って、塾の宿題をして、となるとそのくらいの時間になってしまう子もいるみたいで……」
こうして子どもたちの生活リズムや睡眠について考える中で、睡眠についての教材ができることを知った田中先生は、教材が出来上がるより前に、配布を申し込まれたそうです。
さらに、いい機会だと考え、保健について取り組んでいる保健安全委員の子どもたちに「みんなに配る前に先に読んでみて、学んだことを発表しない?」と投げかけたところ、やりたい! という反応だったということです。
「実際に教材が届いて、ご覧になって、いかがでしたか?」と質問をしてみました。
田中先生「私自身いろいろ勉強になりました。中でも盲点だったのが、環境のことですね。とくにパジャマ。朝日を浴びよう、とか決まった時間に寝よう、みたいなことはこれまでにも話していたのですが、パジャマか!
と」
教材の中に、「眠りやすい環境を整えよう!」というコラムがあり、そこに
・かいてきな温度・しつ度
・しずかで暗い部屋
・自分に合ったまくらやふとん
・ゆったりとしたパジャマ
というチェックシートが載っています。
田中先生は「こういうことも伝えなきゃ」と目からウロコだったそうです。
「パジャマや、環境のことは、月に一度の“ほけんだより”に載せちゃいました」
さらに、今回の教材が「紙の冊子」であることに対して、とてもありがたかったと話されました。
田中先生「今回の発表のように、子どもたちが自分たちで学んで、分担して発表しようという場合、紙だと全体像が分かるし、指さしたりめくったりしながら、全員で『僕はここ』とか『私はここ』とか話しながら決められるんです。データだとこういうみんなで囲む、みたいなやりかたは難しいです。私たち教諭からしても、あ、内容が偏ってるな、とか、こっちにはあまり関心ないんだ、とか、全体のボリュームから判断できるのでやり易かったです」
さらに、この教材の狙いのひとつでもある「親子で学べる」という点についても、理に叶っている、と話します。
田中先生「紙って、親子で一緒に読めるんです。学校からのいろんなお知らせなんかも最近はデータ配信が多いのですが……、実は紙の方が反応がいいんです。配信データだと、あまり同じ画面を見るってことはないのかな?
という印象を持っています。あとは、置いておくと後で家族の誰かが読んだり、そういうこともあるので、紙で教材を作っていただいたというのは、“逆に今の時代に合っているな”と思いました」
取材を通し、この教材が、親子一緒に睡眠の大切さや良い睡眠について学ぶきっかけになれば、と感じました。

(右)掲示されている“ほけんだより”。
「眠りやすい環境を整える!」というコラムを掲載。
今回の教材の内容を元に、田中先生がイラストを追加して作成(円で囲んだ部分)

子どもたちにとっても「睡眠」は
大いに関心のあるテーマのよう


